東京丸の内煉瓦街の取壊し始まる
1960年07月明治27年、ジョサイア・コンドルの設計になる旧三菱1号館(現東9号館)を基本として、明治中期から大正初年へかけて丸の内に造られた赤煉瓦のビルは、明治建築の歩みをとどめる貴重な史的価値をもつものであるが、より能率的な近代ビル建設のため、いよいよ2日から少しづつ取壊しになることになつた。なお旧三菱1号館は、文化財保護委員会で何等かの方法で保存を実現したいと考慮している。
明治27年、ジョサイア・コンドルの設計になる旧三菱1号館(現東9号館)を基本として、明治中期から大正初年へかけて丸の内に造られた赤煉瓦のビルは、明治建築の歩みをとどめる貴重な史的価値をもつものであるが、より能率的な近代ビル建設のため、いよいよ2日から少しづつ取壊しになることになつた。なお旧三菱1号館は、文化財保護委員会で何等かの方法で保存を実現したいと考慮している。
中国対外文化協会の提供、日本中国文化交流協会と日本中国友好協会が主催、朝日新聞社後援で現代中国版画を紹介する展覧会が6月7日から12日まで日本橋白木屋で開かれ、132点が出品された。
1964年オリンピック東京大会のマークが10日決定、組織委員会から発表された。オリンピックでは五輪マークの他に毎回特別なマークをつくることになつているが、東京大会でも日本独自のマークを創案するため勝見勝を中心に研究し、6人のデザイナーによる約40点のうちから亀倉雄策のデザインが選ばれた。赤い日の丸を上部に、下に金色で五輪マークとTOKYO1964の文字を入れたもの。なお、カラーテレビや色刷の場合は五輪マークに五色を用いてもいいことをきめた。
今回の修理は建物を解体した根本的な大修理で、昭和32年2月1日着工、総工費3千3百34万1千円をもつて本年5月竣工したものである。この工事では、いくつかの現状変更が行われ、創建当時の旧規に復されている。
自由美術家協会を脱会した浜田知明、堀内規次、小山田二郎、佐田勝らは、「同時代」を結成し、事務所を佐田勝方においた。参加者は倉石隆、大森朔衛、岡本半三、佐藤真一他。
日米修好通商条約100年記念に当る機会に、日本女流画家協会が、米国女流芸術家協会の会員70余名の作品を招待して国際女流親善展を計画したもので、米国側73点、日本側26点を陳列した。毎日新聞社の後援で25日から6月6日まで東京都美術館で行われた。
小田原城の天守閣復興工事が完成25日完成式が行われた。三層四階の天守閣は鉄筋コンクリート、耐火耐震建築で総工費7千5百万円。内部に郷土博物館、ギャラリーなどを設けている。
朝日新聞社主催のもとに20日から29日まで銀座松屋で奥村土牛自選展がひらかれた。作家生活に入つてからすでに60年、その画業を回顧する作家自選の展覧会で、大正14年以来近作迄約50点が陳列された。
富本憲吉が大正元年作陶を初めてから50年になるのを記念しての展観で、23日から28日迄東京高島屋で行われた。
パリに残存されていた松方コレクションは、昨年フランス政府の好意によつて日本に返還され、国立西洋美術館の建設となつて同館に収り、すでに一般に公開されている。しかし、早くから日本に招来され各地の所蔵家のもとに分散している旧松方コレクションは戦中戦後の激しい動きのために消息不明の作品も少くない。西洋美術館では開館一周年を記念して、朝日新聞社共催のもとに調査し、旧松方コレクションの代表的作品を集め、14日から7月10日まで一般に公開することとなつたものである。
日中文化交流協会と朝日新聞の協力で、現代日本画の代表作を北京、上海で展観することになり82点が送られた。代表団は28日出発、団長前田青邨、団員には吉岡堅二、岩橋英遠、西山英雄、河北倫明、北川桃雄、秋山光和ほか若干名が参加した。
東京国立博物館を会場として19日から3日間にわたつて、第9回全国美術館会議が開催された。出席者は全国36館の代表約50名。第1日は、1. 美術行政の一本化、2. 課税の問題 3. 地方美術館への補助の三点にしぼつて討議が行われた。2日目は講演会で登石健三の「Climatisation」について、近藤市太郎の「美術品の陳列方法について」、島崎敏樹、「幻想剤と現代美術」などの講演があり、3日目は見学で全日程を終えた。
社団法人日本南画院の結成式が、松田文相、松林桂月他全国南画家300人を集めて、8日京都上京区の相国寺で行われた。名誉会員松田文相等17名、会員85名、準会員500人で組織し、南画復興をめざし毎年東京、大阪、京都で作品発表を行うことをきめ、松林桂月を会長に選出した。
日本側150人、外国側20数ケ国150人の参加による大規模な世界デザイン会議が東京大手町の産経会館で開会された。会議は11日から16日迄開かれ、“今世紀の全体像――デザイナーは未来社会に何を寄与し得るか”を中心テーマに、デザインと個性、実際性、可能性の三議題に分れて熱心な討論がつづけられた。然しこの会議の成果如何は、むしろこれからのことで、今後のデザイン界の動きが大いに期待されるところであろう。
重要文化財に指定されている建造物は、解体修理や壁画の模写など、いろいろ保存上の手をつくされているが、文化財保護委員会では本年度から精密模型の製作にとりかかり、建築様式の保存に乗り出すことになつた。本年は200万円で広島県福山市の明王院五重塔(国宝)の10分の1の模型を作るが、今後さらに、法隆寺その他貴重な建造物の模型化を計画している。
5日から11日まで東京銀座松坂屋で行われた。日本経済新聞社主催、エル・サルバドル外務省、日本外務省後援のもとに新興国エル・サルバドルの新進画家10数人の作品を展示した。
東京赤坂大宮御所内に33年12月以来着工新築中の東宮御所は、このほど完成27日落成式を行つた。東京工大教授谷口吉郎の設計になり、日本趣味をとり入れた鉄筋コンクリート、地上二階、地下一階延3866平方米の近代的な宮殿建築である。総工費2億2千万円余。施工は、七つの有力建設会社が合同で工事に当つた。
日仏会館の新館開館を機に、東京国立博物館長浅野長武に日仏文化交流に尽した功績に対し、フランスからコマンドウール・ダン・ロルドル・デ・ザール・エ・レットル勲章を贈られた。
京都国立博物館では、文化財保護法施行10周年を記念して、「日本説話画」特別展を1日から29日までひらいた。この展観には、社寺や個人所蔵のものでこれまで殆ど公開されることのなかつた多くの作品を陳列、きわめて興味ある特別展であつた。
東海道線大船駅前の高台に戦争で中絶、未完成のままおかれていた大船観音が、3ケ年、4千万円の工費でこのほど完成、建設に当つた大船観音協会では28日開眼供養を行つた。東京芸大の山木豊市教授が原型をつくり、旧観音の表面をはがしてコンクリート仕上をしたもので、胸像の高さも25米と、従前より高くなつた。